(話題5)食物あれこれ、健康食品について
食物は、小腸から吸収され、肝臓であたらしいタンパクに合成されたり、逆に有害な物質は分解(代謝)されて、体内から除かれたりしますが、その際に酵素を必要とします。
酵素とは、体内で行われるこういった化学変化を進めるうえで触媒としての働きを持つタンパク質を言い、消化酵素と代謝酵素があります。違いが分かりにくいですが、寅三郎は、ある物質を最小単位にまで分解する働きを消化、ある物質から全く性質の違う別の物質を作り出す働きを代謝と整理しています。たとえば、唾液にはアミラーゼという消化酵素があります(もちろん膵臓にも)。この消化酵素の働きでデンプンが最終的にブドウ糖に分解され、小腸の腸管から吸収されます。ここまでが消化の働きです。その後、ブドウ糖はさらに分解されてATP(エネルギーの基となる物質)に変わります。ここの過程が代謝で、代謝酵素が使われます。
そこで、問題になることが、代謝酵素が十分にないと、エネルギーを生み出すにも、あるいは有害物質を分解することも十分に行われないことになり、体に負担になるという点です。このとき、代謝酵素は消化酵素の代わりを務められるが、消化酵素は代謝酵素の代わりは務められないということがあります(参考文献)。どういうことかといえば、消化酵素が不足すると代謝酵素が穴埋めし、結局は代謝酵素の不足をきたすということのようです。そうならないためには、ニンジンを摂取するときは、ニンジンの持つ消化酵素も一緒に体に入れることが重要になります。この際、消化酵素は熱に弱いという問題がありますから生での摂取が望ましいようです。
子供の頃、生野菜は体の調子を整えるから、食べたほうがいいんだぞと親に教わったものですが、その理由は、参考文献から、酵素の働きが関係していたんだと理解した次第です。加工食品が店頭を飾ることが多い現代社会です。加工食品は確かに栄養はありますが、熱処理されているため、食品独自の消化酵素を失っています。このため、消化には体が本来持つ消化酵素を使わざるを得ません。その結果、代謝酵素不足を生じることがあり、体調不良を引き起こす引き金になるとも限りません。となれば、加工食品を食べる際にはできるだけ生野菜、果物も積極的に摂取する必要があると寅三郎は感じています。
以下に、寅三郎が摂取している栄養食品等を参考までに示します。この組み合わせがいいかどうかは、個人の体質の違いなども考慮すれば、一概に当てはまるものではありませんが、一般に体によいと言われるものを列記してみました。
このうち、ラクトフェリンについては、胃液で消化酵素ペプシンの働きで、ラクトフェリシンに変化し、抗菌効果がものすごいことになるらしいです。参考文献から拾うと、「ラクトフェリンが胃で分解されたのちにさらに強力な成分「ラクトフェリシン」に変化するのですが、細菌や真菌への抗菌作用がラクトフェリンに比べて数十倍から数百倍も高いという結果がでています。ラクトフェリンとラクトフェリシンの違いは細菌などへのアプローチ方法になります。ラクトフェリンは細菌の増殖を抑制する働きがあり、ラクトフェリシンは細菌や真菌などの細胞膜を傷つけることで殺菌までおこなう働きがあります。」とのことです。それでは、胃でラクトフェリシンをつくらせればいいではないかとも思われますが、そう簡単な話でもなさそうで、参考文献では双方が必要だと結んでいます。ラクトフェリシンについては、2003年、2011年に論文紹介があるようですが、寅三郎は詳細を知りません。特に真菌に対する殺菌効果については、今後の進展を大いに期待したいところです。
品目 |
素材 |
寅三郎が狙っている効果 |
摂取開始時期 |
ニンジンジュース |
食品 |
酵素の補充 |
今年11月~ |
発酵玄米胚芽粉 |
食品 |
酵素の補充 |
昨年~ |
サプリ |
カビから鉄を奪う作用(弱体化) NK細胞を活性化 |
昨年~ |
|
サプリ |
司令塔となるリンパ球を活性化 |
今年10月~ |
|
R1 |
サプリ |
NK細胞を活性化 |
昨年3月~ |
生ショウガ |
食品 |
(体温を上げ)免疫の働きを強める |
今年9月~ |
クルミと緑茶の 組合せ |
食品 |
炎症を抑える |
今年~ |
(参考文献)
ラクトフェリシン(lactoferricin:LFcin)|用語集|腸内細菌学会 (bifidus-fund.jp)