自分らしく今を生きる!

自ずから収まるところに収まる

どういったタイミングで侵入するのか

(1)一般的説明

 アスペルギルス属のなかで、病気を引き起こすのはフミガーツスという種類であって、これが、体に侵入して罹患するとされます。この真菌は土壌や空中、穀物など私たちの周りに広く生息しています。多くのカビは湿度60%で発生し、80%で増殖するそうです。そう考えれば、カビにとって、肺の中は実に居心地の良い環境なのかもしれません。それにしても、健康な人間がかからないのは、防御機能が有効に働いているためと言われています。

 カビが侵入しようとすれば、咳は出るし、痰もでます。しかし、体が抵抗力を奪われているとか、体の防御機能が失われた状態のときにたまたまアスペルくんに出会うと確実にやられます。侵入を許してしまうわけです。軒を貸して、適当に相手してやっていた(咳と痰)ところが、気が付くといつの間にか母屋を取られていた(侵入)みたいなものです。

 

(2)寅三郎の場合

では、寅三郎はどういったタイミングで侵入を許したのか。寅三郎は、当時、自転車で転倒して、顔(鼻あたり)をすりむき、皮膚科で免疫抑制剤入りの軟膏を、よく効くからと鼻のあたりを塗るように処方されていました。その状態で大した準備もせずにエアコン掃除をやったのですが、その結果、カビは免疫をすり抜けたと考えています。

 一般にエアコン内でカビはよく繁殖することが知られています。台所や、風呂場など水回りの場所でも黒カビが繁殖します。なので、塩素系殺菌剤などで念入りに駆除することが勧められます。名古屋で生活を始めた際に、エアコンを新調して取り付けを依頼した際、若い女性の技術者でしたが、その方からこんな話を聞きました。取り外し、取り付け工事をしていて、訳のわからない咳に3か月近くも苦しんだことがある。原因もわからず、いつの間にか咳は収まったが、あるいはエアコンのカビを吸い込み、それを排出しようとして激しい咳がでたのかもしれないということでした。

 病で免疫抑制剤を処方されている方や抗がん剤の副作用で苦しんでおられる方などは防御機能が弱っています。とくに注意する必要があると感じています。